音と光と映像の電子ドラッグ

音が好きだぁ。
んでな、光も好きだ。
強い光に作られた濃い影が好きだ。
それらによって表そうとした世界を、きちんと撮ってくれる映像が好きだ。

Mon放送のthe hole/King Gnuが映画的に撮られてて良かった

顔がはっきりしない青白い逆光好きなんだよねぇ。
白を混ぜたら優しい光になって、そのように変わった空気を演者の表現ごとちゃんと切り取ってくれているのがとても嬉しい
曲に合わせて変化した上から照らす明るいオレンジ色の光を、強く暗い襲いかかるような赤い光を、どうして変化したのかどうしてその角度・色なのかって強調して示してくれる映像が好き。
感情込めて目を閉じるボーカルを、叫びの余韻を、勢いの良いドラムの手元を、客席まで拡散される降り注いだ光を、一つ一つ切り取って繋ぎ合わせてくれる編集が好き。

これってまさに『これが正しい』ではなくて『私にとって正しい』だと思う
私がそのように感じるものが、そのとおりに表現されていて、そのとおりに映像で残してくれている。
ああ綺麗だなぁ。

踊るアイドルの振り付けをピタッと追っているカメラとか素晴らしい。
きっと肉眼で見ていたらただの移動でしかないものも、カメラの切り取りで意味をもたせているものってあると思うの。
正確には私がそのように受け取ったもの。そして好んだもの。
だから私は現場主義じゃないんだよなぁ。


例えばこれなら、メッセージを伝えるためにわかりやすくバックスクリーンに大きく歌詞が書いてあることも、ボーカルがまるで一人ひとりを指すようなメッセージを拡張した左手の仕草も大事で、だから動きの少ないカメラワークであること

これなら常に世界がゆったりと回っているように撮られていること、陰影を強くしてシルエットを出す演出であること
それらがきちんと映像を通してこっちに伝えられていることが、私にとって大変好ましい。
このアーティストたちがわざわざ音だけでなく悩み合わせて決めた世界を伝えてくれようとしてくれるのが、「私に受け取れた」と思うのが嬉しい。

これよく出来すぎてる。明らかに音と光がメインで構成されているけど、途中できちんと本人のかっこよさも映し出す。笑っちゃうくらい出来すぎてる。
0:26~音に合わせて動く光、それに合わせて動く客のペンライト。
収束し、広がる光を色んな角度から映してどう広がっていったかの先まで見せてる。
2:14の回転や2:56の三角と本人が顔を上げた角度
全部隅から隅まですごくよく撮られてる。意図して作られた世界が意図して撮られ編集され残されていると感じる。
これ最初見たとき電子ドラッグって単語が浮かんだ。
何度も見ても私はこれに引き込まれ気持ちよくなれる。

音と光がぴったり合わさったものが好き。そしてそれを理解して撮って編集してくれたんだなと感じられるものが好き。
それってアーティストのセンスが私にとって好ましいだけではなくて、その人の周囲に良いものが存在して支えられているって感じるのが嬉しいのかも。
この魅力的な世界を余すところなく魅力的に伝えよう、って優しくされている。
関わる人がすべて好意的にプロの仕事をしているっていうとおかしいかもしれないけど…
音だけで私個人は幸福になれるが、私の好きなものが幸せであれば良いと常に願うのに当てはまっているように感じられるのが、他者の手が入る映像なのかな。
音も演出もってなら多くいるけど、板の上に立つ自分を撮るのは基本的に自分ではなく他人だもんな。
探せば音も演出も撮影も編集もやっている人がいるだろうけど(特にアマチュア)、その一つ一つを専門の生業としてるってことはあまりないだろうしなぁ。

愚の骨頂

ご覧の通り上記のは全てそれなりに良い画質で見ることが出来る。
この時代に映像を残すにあたり、今更低画質で無料配信ならまだしも販売ともなるとバカじゃねぇか?と思う。
結構かなり真剣にとっても致命的に、バカじゃねぇかと思う。
(個人的に無料配信は宣伝だと思っているので、そこで低画質にするのも無意味だと思っている。広くこんなに良いんですよと呼び示すものがろくでもないのは宣伝の意味をなさない)
思うので、良い画質で撮影し販売してくれ。
元の画質が死んでたらどうしようもないからね。そこは機材に金かけるところだよ。
この時代にBDじゃなくてDVD販売って何考えてるんだろうね
ゲーム実況者が2Kでライブ配信する時代だよ。
一般人が4k動画を2時間投稿する時代だよ。
それこそ時代的には再生機器がない人が多いかもしれない。けど見たい人はハードも買うから。
ただの販売ではないんだ。記録なんだよー。